2007年 11月 01日
安川千秋写真展 |
高校時代に所属していたサッカー部の一年先輩になる写真家の安川千秋さんの写真展の紹介です。
高校時代は結構マニアックに音楽好きだったとかその上写真をやっていることなどもまったく知らずに、サッカー部の先輩後輩の付き合い程度で卒業と同時にお互い別れてしまったのですが、僕が横浜に舞い戻って来てからひょんなことで連絡してもらい、ほとんど30年ぶりくらいに付き合いが復活したという間柄です。建築関係の写真家として既に地位を築かれているということさえ知らなかったという情けなさですが、音楽も含めていろんな意味でぴったりくるところが多く、そういう無意識なシンクロがなんだか不思議で面白い。
実はもう昨日行って来たのですが大判のフィルムで撮った大判の写真ばかり並んでいて壮観です。横浜、横須賀にある(あった)米軍関係の施設(倉庫が中心)を、話によると結構身を挺して撮りに行っているらしいですが、クールでしかし愛情に満ちた視点で切り取ったほんとに素晴らしい写真達。
アメリカナイズまんまの世界かと思うと実は旧日本海軍の施設などを流用してアメリカ的にペンキを塗り直したというような趣で、一時期の無闇なアメリカへの憧憬をあざ笑うかのような不思議なイメージ。長年の風雨にさらされた鉄錆や、ペンキが色あせ少しずつ流れ落ちた風情のモルタルの表面などの色合いに柔らかな温もりも感じたりします。激化するベトナム戦争と安保闘争の時代、横浜で思春期を過ごしたものにとってはアンビバレンツで微妙な感情を覚える米軍施設ですが、そんな中でも妙に親しみを感じていた部分というのはこういうところにあったんだなあと、そういう風に新たに思い起こさせてくれる写真でもありました。
有楽町駅から歩いてすぐなので何かの折にでも是非立ち寄ってみてください。
11月13日まで。
コダック・フォトサロンは日曜祝日は休みになるので要注意。
by digitaris
| 2007-11-01 17:42
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