2007年 03月 09日
惑星感覚其の参 |
帽子は道具として完璧な姿をしていると思う。
頭を日差しや雨から保護するドーム状の部分と、直射日光から目を守るのと顔に水が流れ落ちて来ないように庇の役目をするつば、基本的にこの二つの部分で出来ている。まことに無駄がない、そのうえ何か愛着を感じる愛らしさまで持ち合わせているじゃないか。
それだけ完璧な道具でありながら、ただ一つ欠けていることがある。つばの下にドーム状の部分を持たないので、惑星感覚に今ひとつ届かないからだ。それさえあれば文句なしに土星の称号を与えてもいいと思うのに。
ところが一旦帽子を被ってみるとどうだろう。スッポリ収まった頭が惑星の本体となり、周りを綺麗な輪が取り囲む。つまり帽子は道具として使われることで初めて惑星感覚を手に入れることが出来る。それはとりもなおさず、僕の頭が惑星感覚を身に付けるということに他ならない。
おお、やはり帽子は完璧な道具ではないか。
素晴らしいぞスバラしいぞ素ん晴らしいぞ。
道具というものは使われることで初めて成り立つのだからね。
それにしても、いったいこの話にはどんなうんちくと教訓が隠されているのやら。
とりあえず私は知らない。
by digitaris
| 2007-03-09 18:12
| 企画・連載