2012年 06月 18日
つつがなしや |
仕事中に持ち歩いているデジタルカメラが壊れた。ズボンの前ポケットに入れておかないと階段の上り下りに始末が悪く、しかしそうしておくと牛乳瓶のケースや車の荷台の角に押し付けてしまったりしてすぐにあちこち痛んでしまう。まずディスプレーが痛んでフラッシュでまぶしく目を射られたような空白部分が現れ画像がほとんど見えなくなる。そしてそのうちポケットの中で勝手ににパワーボタンが押されてしまい、ズーム機構が壊れてしまった。チュイーンと出て来たレンズが斜めに曲がってボディに収まらなくなってしまったのだ。本当はズームなんぞいらんのだけれどな。一番手前の広角だけしか使ってないし。
というわけで既に二台のカメラが壊れ、仕方がないので前に使っていた一台目を引っ張りだしてくる。こいつは写らんことはないのだけれど挙動が怪しく、時々バッテリー切れのメッセージが出て使えなくなる。充電したばかりなのに。ピントがちゃんと合うのかどうかも怪しい。なんせ二回くらいアスファルト上に落下しているのだから。夜の写真が撮れて、しかもヘヴィーデューティーな機種はないかな。今のところキャノンしか夜写真が撮れるものを知らない。パナソニックはダメだった。この性能はカタログには載っていないのでほかのメーカーにはなかなか手を出せない。撮ってみて自宅で露出矯正(強制)してみない限り確かめようがないからだ。
ー◦◆◦ー
突然見知らぬお方からお誘いがあり、半年ぶりに外出する。見知らぬといっても知り合いの知り合いらしいのだけれど、久しぶりの外出がちょっと緊張感のあるものなのはなんだか変な気分。山下公園近辺がいいようなので待ち合わせの場所は元町のスターバックスにした。今は行きつけの珈琲屋もないし、あったとしても遠かったり説明のしにくい場所にあったり、スーターバックスは無難すぎて相手に申し訳ない気もするな。まあ無事発見され雨がちの予報も思いがけなく晴れ渡って、のどかなテラスで雑談。CDも一枚売れていい気分。向かいにみえる元町プラザは一二階の外観こそリニュアルされたが、ぼくの知っている頃から建っていて、上の方の集合住宅部分はかなりレトロな外観だ。だいたい元町のお店はほとんど看板建築だから、見た目ピカピカでも中身はレトロなので、看板部分を解体したらいったいどんな姿が現れるのだろうか、そんなものが観てみたい。意外に骸骨のような素っ気ないものだったりするかもしれないが。
昼もだいぶ下がった頃に別れて石川町で電車を見送り、ぼくはそのまま寿町を抜けて真金町、横浜橋方面にてくてく歩く。これは日本大通の続きなんだが同じ名前なのかな、まあとにかくその広い通りを南西方面に下って行くと右手に中央分離帯のある通りが現れる。真金町の入り口はこっちからだと分かりやすいんだな。永楽湯が開いていたが迷った末あきらめた。タオルを持って来ていたら入ったが、その上時間の余裕が少しなかった。お気に入りの三味と駄々の隣組を観てから、葵の紋が戸袋にレリーフされているタバコ屋さんを横目に「濱マイク」ロケで使われた喫茶店のある細い細い路地を抜けて横浜橋商店街に出る。夕方の買い物時間で商店街は大にぎわい。なんだか中国語のような言葉でおじさんが店先で怒鳴っている。店のおばさんも同じ言葉で応答。周りに見物人の人垣が出来るが、多分口喧嘩程度なので大事にはいたらない筈。そんな横浜橋商店街。ジャガイモ1キロとチンゲン菜一山買って行く。それぞれ98¥なり。
横浜橋通りをさらに西に抜けると一見普通の住宅地に出るのだが、四面の道路に囲まれた地区の中は人がすれ違うには横向きにしても身体が擦れ合うほどの細い路地が縦横鈎状に入り組んでいる。中に侵入して行くと複雑な構造をしたアパートや住宅が隙間なくひしめき合って、ちょっと場違いなところへ迷い込んだ気分にさせられる。去年の震災後一度訪れたきりだが、今もほとんど変わらず、静かなたたずまいと時間が粛々と流れているようだ。なんだか安心して帰途につく。
というわけで写真はすべて去年のもの。
今日のBGSは脳内でイーノをループさせてみる
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by digitaris
| 2012-06-18 15:07
| 横浜散歩